推薦日記

色々なものを推薦するブログ

ワーナーミュージック・ジャパン 裸の心 あいみょん

私は普段からあまり音楽というものを聴かないのでよく人に驚かれます。部屋でBGMも流さないし、イヤホンを持ち歩くこともありません。ライブやコンサートにも年に1度くらいしか行きません。
なぜかというと、幼いころ色々な楽器を習わされていたために音楽が安らぎにならないからです。大人になってまで続けている楽器は一つもないのに、そんなところだけは後遺症的にひきずっています。
音楽が聞こえてくると、編曲や演奏者、演奏技術、作曲者、いつどこで録音された音源か等の様々な情報がどうしても気になりますし、集中して聞き入ってしまいます。BGMのかかっていないお店はそれだけで高評価。それでなくても町は音にあふれていますから、静けさこそが貴重なのです。
そこでどうして流行歌手のあいみょんを推薦するかというと、街角で流れていて「これいい!もう一度じっくり聞きたい!」と強く思ったから。調べたらヒット曲でした。

あいみょんの裸の心好きなポイントその1=シンプル

まずタイトルが潔いです。ひらがなやカタカナにする小細工なしに、ストレートに漢字。何も削りようがない本質的な感じがして、この歌の主人公らしいと思います。
メロディーは音の数が少なくて、空白が多め。その空白が、ぽつりぽつりと語る独白そのものです。アレンジもアコースティック調。日頃からヒットチャートの曲は複雑だなあと思っていたので、こんなに思い切ったそぎ落としがありうるんだなと驚きました。
歌詞もこねくり回さない素直な日本語で、日常の言葉なのに今まで誰も歌ってなかったんじゃないかと思われるような発見があります。そのうえ、ちゃんとリズムにはまっています。伝えたいメッセージも明確で、強いです。

あいみょんの裸の心好きなポイントその2=歌の節が細かい

シンプルさゆえに小学生の合唱みたいに普通に歌ってしまうとするっと抜けてしまうような曲なのですが、ご本人の歌唱はかなり凝っていると思います。声も少しハスキーですし。そのおかげで、切なさやリアリティが生まれて名曲に昇華しています。
簡単そうに聞こえますが、あそこまでエモーショナルな感じを出すのは至難の業かと思います。試しに歌詞を印刷して、歌をよく注意して聞きながら音符に現れないコブシなどの表現技法を書き込んでみてください。真っ黒になると思います。それをなじませて感じさせない力量もすごいですね。

この歌の他にも、あいみょんの曲をいくつか聞きましたが、「マリーゴールド」「今夜このまま」などかなり好きです。私自身の青春時代の流行歌はちっとも響かなかったのに、今さら令和の歌が私の青春という感じになってしまっています。

瞬間的シックスセンス

瞬間的シックスセンス

  • アーティスト:あいみょん
  • 発売日: 2019/02/13
  • メディア: CD