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宝塚歌劇団

宝塚歌劇団は、阪急グループが運営する劇団で、100年以上の歴史があります。黒木瞳天海祐希の出身劇団として有名かと思いますが、実際に劇場で見たことがある方はどれくらいいらっしゃるでしょうか。
見たことがない方にとっては、宝塚歌劇団はかなり特徴的なイメージのある劇団かと思います。私は長らく年に数回観劇していて、見るたびに元気になっているので、今回よくある誤解を解きながらご紹介したいと思います。

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宝塚歌劇団の誤解 その1=女性だけの劇団である

女性が男性を演じるということから女性だけの劇団と思われている方は多いですよね。実は女性だけなのは出演者に限った話で、制作陣、経営陣、スタッフの多くは男性です。近年は女性も入ってきていますが。
創設時の小林一三の時代からずっと、男の先生に女の生徒、という上下関係の学校のような構造になっているのが宝塚歌劇団なのです。劇団員は「生徒」と呼ばれ、退団は「卒業」といいます。商業演劇なのにかなり特殊ですよね。ものすごく生徒会活動が活発な、ライトノベルの中の学園みたいです。

宝塚歌劇団の誤解 その2=お金がかかる

もちろん、掛けようと思えばいくらでもかけられるのがお金ですが、意外と宝塚歌劇は貧乏人にも優しいです。チケット料金は最高額SS席(通常入手不可能)でも12000円で、その次の最も数の多いS席が8300円。歌舞伎と比べると半額程度です。立ち見席なんて、3時間生の舞台を見てたったの1500円。チケットは入手しづらいですが、行けなくなったチケットをファンが定価で譲り合う文化もあり、これまでダフ屋にお世話になったことはありません。
ファン活動としては、役者さんの入待ち・出待ちができたり、誰かにファンレターを書くと挨拶状として写真入りのポストカードが送られてきたりします。無理してチケットを大量買いするとか、高額な差し入れをしなくても、それなりに楽しめます。

宝塚歌劇団の誤解 その3=芸の実力がすごい

高倍率をくぐりぬけて宝塚音楽学校に入学し、特別な教育を受けて舞台に立つタカラジェンヌは高い実力の持ち主と世間的には考えられています。でもそう思って舞台を見ると「あれれ?」とびっくりしてしまうかもしれません。
正直に言うと、私は初めて宝塚の舞台を見た時、あまりにもいろいろ変なので笑いが止まらず腹筋崩壊するかと思いました。脚本演出、発声や演技法、外見、すべてが宝塚以外の演劇やミュージカルと違います。軍隊に例えられる音楽学校では、その違う方向に少女たちが厳しく訓練され、宝塚らしさを身に着けます。ちなみに、宝塚歌劇団では自分たち以外の舞台のことを「外部」といいます。

しかし「芸が上手けりゃそれでいいのか?」ということを教えてくれたのも宝塚歌劇でした。変だけど引き付けられる逆に本物感とか、ガッツや真摯さとか、巧拙をはねのけるスター性といったものは外部ではなかなか出会えないと思います。
何より、ピンと伸びた姿勢や立ち居振る舞い、一筋の乱れもない髪の毛、完璧な化粧など、美しさへのこだわりは本当にすごいなと感心します。
美しいものが好きな方は、宝塚歌劇を観劇すると元気が出てモチベーションアップしますので、公演再開したらぜひご覧になることをおすすめします。

 

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